MEGANE-GAL-Z

消費の記録

おべんとう

週末は知人と飲んだり知人が泊まりに来て飲んだりしていました。ペースをつかむまではこんな感じになると思います。

一人暮らしが長い男性といういきものは概してストレスの捌け口として自炊を見出だすもので、一週間ぶんの作りおきをまとめて作ることに喜びを感じてしまうものである。 日頃の世界への憎しみや恨み、怨念や呪詛のたぐいを折り込んで、アレクサから流れる音楽に合わせて熱唱しながらごはんを作るいきものなのだ。

わたしも例に漏れず好んで自炊をしており、その時ばかりはもてないことや脳に電極を埋めて仮想現実に逃げ込めないこと、4月のガス代が7500円だったことを忘れることができるのだが、夕飯の作りおき以外におべんとうを作ってみてはどうだろう、と思うようになった。

食が極端に細い方、というわけでもないのだが、最近は日中の環境が変化したこともあって大体昼はコンビニのおにぎり2個とかで済ませていたところ、昼増やして夜減らした方がいいよ、とムキムキの男性がyoutubeで言っていたので、ムキムキの男性がyoutubeで言うことなら信じてみようかな、とおべんとう作りを検討している。

ここで心配なのが周りからの視線で、わたしは去年の12月から全然知らん場所で全然知らんことをさも昔から知っていた風に装うことで日銭を得ており、つまり周りはほんまは全然知らん人ばかりなのである。 いきなり自作のおべんとうを持っていこうものなら彼女が作ったのかなどと勘ぐられて、本当のことを言えばうわきっしょ、自分で作った弁当とかまじ理解できひん、と途端に異分子扱いされてしまうかもしれない。 かといって彼女が作りました、と嘘をつくと大勢のファンを悲しませることになり、一部の過激派により我が家のポストに髪の毛や生爪、不要になったゲームキューブコントローラーなどが詰め込まれてしまうかもしれない。

学生の時分から一貫して孤高を貫き、周囲から浮き続けてきたわたしだが、これだけはするまいとしてきた矜持の最後の砦、便所飯をするときが来たのかもしれない。

齢35で開花する、便所飯。